テレビやネット配信などのメディア現場でも、この読み方を巡る対応は分かれている。人気ドラマ『孤独のグルメ』をはじめとする各種グルメ番組では、登場人物のキャラクターや店の雰囲気に合わせて、あえて自然な台詞回しを採用する場面が増えた。主人公が暖簾をくぐりながら心の中でつぶやく何気ない一言にも、制作者側の細やかな言語感覚が反映されている。
対照的に、厳格な放送標準を維持するNHKでは、原則として伝統的な「かんみどころ」を標準的な読みとして採用してきた。しかし、アナウンサーの口調や番組のジャンル、あるいは出演する文化人の発言によっては「あまみどころ」も否定せず、文脈に応じた柔軟な運用がなされている。視聴者に違和感を与えない表現の模索は今も続いている。