死刑廃止へと向かう世界の真実:冤罪リスクと問われる日本の司法

死刑廃止へと向かう世界の真実:冤罪リスクと問われる日本の司法

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論者が口をそろえて主張する制度廃止の最も強固な根拠は、完璧な冤罪防止など不可能という司法の現実にある。どれほど緻密な捜査を行い、三審制という慎重な審理を重ねようとも、人間が人間を裁くシステムである以上、見誤りや過ちをゼロにはできない。アメリカでは死刑判決確定後にDNA鑑定や新証拠によって無実が証明され、釈放される事例が後を絶たない。

この冤罪リスクの凄惨さを日本社会に突きつけたのが、半世紀の時を経て動いた袴田事件だ。死刑囚としての恐怖と隣り合わせの生活を長年強いられてきた袴田巌氏に対し、再審で無罪判決が言い渡されたニュースは、日本の刑事司法の信用を根底から揺さぶった。密室での捜査、取り調べでの自白強要、証拠の捏造疑惑――一度間違えた判決を正すまでにこれほどの歳月を要する現実を前に、命を奪う刑罰を維持することのあまりに大きなリスクが浮き彫りとなっている。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。