被害者となった「唯我」こと原田修岳さんは、日本の個人ライブ配信文化が産声を上げた初期の頃から活動していた人物だった。ニコニコ生放送が全盛期を迎えていた時代から独特の強気な語り口とトラブルをも恐れないアウトローなスタイルで人気を集め、その後はツイキャスへと活動の場を広げていった。彼の周りには常に多くの視聴者が集まり、その一挙手一投足が掲示板やSNSで議論される存在であった。
しかし、ネット上での名声や投げ銭による収益の一方で、彼の周りには絶えずトラブルの影が付きまとっていた。リスナーや他の配信者との金銭貸借、個人的な憎悪の応酬、SNS上での晒し合い。生配信という「承認欲求と過激さが評価される世界」で長年生き抜いてきた彼にとって、現実世界における人間関係の境界線が次第にあやふやになっていったことは否定できない。