主演を務めた高畑充希と田中圭のコンビネーションは、放映当時から「奇跡のキャスティング」と絶賛された。高畑が演じた闇原こころは、血を好む吸血鬼でありながら、誰よりも人間らしく情に厚い週刊誌記者。太陽光に弱くニンニクが苦手というコミカルな一面と、愛する人を守るために命を懸けるシリアスな一面を見事に同居させていた。
対する田中圭が演じた朝田虎松は、重い過去を背負いながらも愚直なまでに正義感を貫く警察官だ。ふたりが見せた緩急自在の演技は、切ないラブストーリーでありながら上質なコメディとしても成立させた。2026年現在、両者が国内外の映画賞を席巻し続ける原動力の根底には、間違いなくこの作品で培われた表現の深みがある。