一般的に「ちょんの間」と俗称されてきた営業スタイルは、短時間の利用を前提として形成された日本の風俗史における遺構である。昭和33年の売春防止法施行以降、飛田新地などは「料理組合」を組織し、法的には飲食店街(料亭)としての形態を維持しながら今日まで存続してきた。
玄関口に「おばちゃん」と呼ばれる呼び込みが座り、その奥に艶やかな衣装を纏った女性が腰掛ける光景は、世界的にも極めて特殊な都市景観を作り出している。法的なグレーゾーンと地域独自の強力な自治組織によって保たれていた絶妙なバランスが、時代の変化と共に問い直されている。