タクシーのメーター料金は、単に「走った距離」だけで決まるわけではありません。日本のタクシー運賃は基本的に「時間距離併用制」を採用しており、走行速度が時速10km以下になると、走行時間(例:1分25秒〜1分40秒ごと)に応じて距離加算と同じ運賃が加算されます。つまり、激しい渋滞や信号待ちに巻き込まれるだけで、距離が伸びていなくてもメーターは跳ね上がります。
さらに見落としがちなのが迎車料金とアプリ手配料の二重加算です。配車アプリ経由で呼ぶ際、タクシー会社ごとの迎車料金(300円〜500円程度)に加え、一部プラットフォームではアプリ利用料(100円前後)が自動で加算されるケースがあります。路上で拾えば0円で済むはずの固定費が、ボタンひとつで400円〜600円上乗せされている事実に気づいていない利用者は少なくありません。
配車各社の公式発表資料や業界動向を追跡すると、2026年現在は各社がダイナミックプライシング(事前確定運賃における変動制)の導入実験や提携車両のランク分けを進めています。何も知らずにデフォルト設定のまま即時配車を繰り返すと、最も高単価な車両や割高なルートが選択され、結果として大きな金銭的損失を被る構造ができあがっています。