生活のあり方が問われる中で、家事や整理整頓の専門家たちが提示してきたメッセージも進化を遂げている。料理家の栗原はるみは、長年にわたり「家庭の料理や家事を面白がり、自分らしく楽しむ工夫」を発信し続けてきた。彼女の提案は、義務感としての家事ではなく、自分や家族の笑顔を中心に置いたしなやかな生活の知恵である。
一方で、「片付け」の概念を世界的なムーブメントへと昇華させたのが近藤麻理恵だ。彼女が手がけたNetflixのドキュメンタリー番組はグローバルな反響を呼び、「ときめくかどうか」という直感でモノを厳選する手法は世界中の住環境を変えた。しかし、彼女自身も出産や育児を経て「完璧に片付いた家よりも、家族と過ごす時間を優先する」という心境の変化を公に語り、大きな共感を呼んでいる。
専門家たちの歩みは、固定化された完璧主義を捨て、ライフステージに応じて暮らしを柔軟に組み替えることの大切さを物語っている。