俳優・徳重聡のキャリアは、文字通り破格のスケールで幕を開けた。「21世紀の石原裕次郎を探せ!」と銘打たれた全国オーディションで、グランプリを獲得。昭和の大スター・石原裕次郎の面影を宿す正統派後継者として、芸能界からの熱い視線を一身に集めていた。
まさにその看板を背負い、主演級として現場に立っていたのが件のドラマだった。社運を賭けたプロジェクトで起きた惨劇は、デビュー間もない若手俳優の心にあまりにも深い傷痕を残す。連日のメディア報道、重苦しい現場の空気、そして被害者への誠意ある対応。突きつけられた現実の重さは、青年の背中に重くのしかかった。