1815年の噴火がもたらした世界的な異常気象は、驚くべきことに文化や文学の領域にも深遠な影を落とした。1816年の暗く冷たい夏、スイスのレマン湖畔に集まった若き文豪たちは、連日の長雨と寒さによって屋内に閉じ込められていた。
その場にいた作家メアリー・シェリーは、外の不気味な暗雲と不穏な空気に触発され、怪奇物語の執筆を思い立つ。こうして誕生したのが、不朽の名作小説『フランケンシュタイン』である。後に数々の映画『フランケンシュタイン』として映像化され、今なお世界中で愛されるゴシックホラーの傑作は、火山噴火による「異常な夏」がなければ生まれていなかったかもしれない。