母親が不在となった家庭を守り抜き、娘たちの精神的支柱となったのが、夫である村木太郎氏である。同じく国家公務員・行政の現場に身を置いていた太郎氏は、自らも苦しい立場に立たされながら、決して取り乱すことなく冷静に家族の手を握り続けた。
太郎氏と娘たちは、弁護団との密接な打ち合わせを重ね、検察側の主張の矛盾を洗い出す作業に奔走した。夕食のテーブルがまるで作戦会議室のようになりながらも、決して笑顔を絶やさない努力を続けたという。この父と娘たちの不屈の連携こそが、保釈後の村木厚子氏を温かく迎え入れ、裁判で完全無罪を勝ち取るための最大の原動力となった。