キャラクターの性格設定も、昔と今とでは大きな隔たりがあります。特に変貌ぶりが際立つのが父親の波平です。
現在の波平は「厳しくも温かく家族を見守る良父」ですが、初期の波平は短気で怒りっぽく、理不尽に怒鳴り散らす頑固親父そのものでした。家族に対してすぐに手が飛ぶことも日常茶飯事で、怒りのあまりちゃぶ台をひっくり返す勢いを見せるなど、昭和のステレオタイプな家父長制の権化として描かれていました。
一方のカツオも、現代のような「機転が利くお調子者の小学生」という枠に収まらず、より狡猾でダーティーな悪知恵を働かせる少年でした。テストの点数を改ざんする手口も巧妙で、大人を平気で罠にハメて小遣いを巻き上げるなど、どこか不良少年の影を漂わせていたのです。また、母のフネも現在のような慈母ではなく、時折家族に対して毒舌を吐き捨てる現実的なリアリストとしての一面を強く持っていました。