池上氏が創価学会と公明党の関係にこだわる最大の理由は、「日本の政治と選挙の仕組みを理解する上で避けて通れない最重要ファクターだから」という極めてシンプルなジャーナリズムの原則に基づいています。
日本の選挙報道において、宗教と政治の関わりは長らく「アンタッチャブルなタブー」として扱われてきました。しかし、公明党は四半世紀にわたって政権与党の一翼を担い続け、その強固な支持母体である創価学会の集票力は、自民党候補の当落すら左右する決定的な影響力を持っています。この現実を説明せずに国政選挙を語ることは、池上氏の信条に反するわけです。
池上氏は番組内で、日本国憲法第20条が定める「政教分離」の原則についても視聴者に分かりやすく解説しています。憲法が禁じているのは「国家が特定の宗教を特権的に扱ったり、宗教団体が国家権力を行使したりすること」であり、「宗教団体やその信者が政治活動を行うこと、政党を結党・支援すること自体は国民の権利として認められている」という法的な基本構造を冷静に整理します。感情的な批判や擁護に流されず、事実と憲法解釈に基づいた解説を行うからこそ、多くの視聴者から信頼を獲得しています。