同校の教育哲学の根底には、近代日本の教育の祖である福沢諭吉が唱えた「独立自尊」の精神が息づいている。自分の頭で考え、自ら行動する人間を育てる——この理念は、変化の激しい現代社会においてますます重要な意味を持つ。文部科学省が掲げる新しい学習指導要領を遥かに先取りする形で、同校は独自の「実学」授業を初等教育の段階から取り入れてきた。
取材中、地元の教育長は熱弁を振るった。「城南小学校が実践しているのは、過去の暗記型教育からの脱却です。自立した個人を育てるという福沢諭吉の教えを現代風に再定義し、地域社会と連携しながら生きた知恵を授けている。このモデルは、日本の初等教育が目指すべきひとつの完成形と言えるでしょう」。地域企業の社長を招いた起業家体験授業や、データに基づいた環境問題の分析など、小学生の域を超えた高度な学びが日常的に行われている。