ビデオリサーチが発表するリアルタイム世帯視聴率は、昭和から平成にかけて圧倒的なメディアの指標であり続けた。しかし、NHK総合で放送される朝の枠であっても、2010年代半ばを境にその絶対的な基準は崩れ始めている。
放送当時に「低迷作」と烙印を押された作品であっても、放送当時のSNSや口コミを振り返ると、必ずしも不評一色だったわけではない。むしろ熱狂的なファン層を抱え、毎朝X(旧Twitter)などで議論が紛糾していた作品ほど、従来の世帯視聴率では低水準にとどまるというパラドックスが存在する。お茶の間で家族全員が同じ画面を囲む時代から、個人のデバイスでそれぞれが消費する時代への移行期に、数字とリアルな評価の「ズレ」が顕著になったのだ。