新500円玉をじっくりと眺めてみると、外周と中心部で色が異なることに気づきます。これはニッケル黄銅、白銅、そして銅という3つの異なる金属板をサンドイッチ状に挟み込み、さらに別の金属のリングと組み合わせる「バイカラー・クラッド」と呼ばれる高度な技術です。世界的に見ても、これほど複雑な量産硬貨は類を見ません。
さらに、硬貨の縁に施された「異形斜めギザ」は、斜めの溝の一部が異なる幅になっており、大量生産の技術としては世界初の試みでした。これにより、海外からの不正な偽造硬貨の流入をほぼ完璧にシャットアウトすることに成功しています。私たちの手のひらの上にあるのは、もはや単なるお金ではなく、国家レベルのセキュリティ技術が詰まった超精密部品なのです。