NHKアニメの真骨頂は、大人の鑑賞に耐えうる硬派な文学性・SF性にあります。その原点にして至高のマスターピースが、1978年にNHK初の国産セルアニメシリーズとして放送された宮崎駿監督の実質的デビュー作『未来少年コナン』です。躍動感あふれるキャラクターのアクションと、文明崩壊後の世界を生き抜く少年少女のたくましさは、国内外のアニメーション関係者からも「すべての作画アニメの教科書」として極めて高い評価を獲得しています。
2000年代に入ると、小野不由美の壮大なファンタジー小説を緻密に映像化した『十二国記』や、上橋菜穂子原作の『精霊の守り人』といった、民放では予算や尺の都合上踏み込みにくい骨太な企画が次々と実現しました。異文化の生活習慣、政治的駆け引き、泥臭いまでの人間ドラマを妥協なく描き切るNHKの制作姿勢は、今なおアニメ史における一つの指標となっています。