「ビールを飲むから太る」という説は、半分正しく、半分は誤解です。実はビールそのもののカロリー(350ml缶1本で約140〜150kcal)は、ご飯お茶碗に軽く半分程度に過ぎません。それにもかかわらず、なぜビール党のお腹は見事なまでにせり出してしまうのでしょうか。
最大の要因は、アルコールが体内に入った瞬間に発生する「エネルギー代謝の優先順位の入れ替わり」です。人体にとってアルコールは毒物とみなされるため、肝臓は他の栄養素の分解をすべて後回しにし、アルコールの無毒化を最優先で処理します。その結果、一緒に食べている唐揚げやポテトフライ、焼き鳥(タレ)などの脂質や糖質は燃焼される機会を失い、そのままダイレクトに内臓脂肪として蓄積されてしまいます。
さらに、ビールの原料であるホップに含まれる苦味成分や炭酸ガスは、胃壁を刺激して食欲増進ホルモンである「グレリン」の分泌を促進します。「お酒を飲むと揚げ物や濃い味付けの料理が無性に欲しくなり、締めのラーメンまで平らげてしまう」という現象こそが、ビール腹を加速させる真犯人の正体です。