東京都稲城市といえば、日本を代表するメカニックデザイナー・大河原邦男氏の出身地としても広く知られている。市内各所には同氏のデザインしたモニュメントやキャラクターが点在し、街全体がポップカルチャーを讃えるミュージアムのような趣を呈している。公園周辺にもその息吹が感じられ、メカニカルな美意識と自然環境の対比が訪れる者の目を楽しませる。
背景にあるのは、昭和から平成にかけて大規模に整備された多摩ニュータウンの開発史だ。膨大な人口を受け入れるための住宅都市として造成されたこの地において、豊かな自然を残しつつ都市機能と融合させる実験的な試みが続けられてきた。その集大成とも言える空間設計が、公園全体の優雅な景観形成に結実している。