稀代の脚本家・坂元裕二が本作で提示したのは、単なる勧善懲悪や安易な救済ではありません。悲劇によって時を止められた家族たちが、互いの痛みを抱えたままどのように生きてゆくのかという、極限の倫理的問いかけでした。
物語のクライマックスにおいて、主人公・洋貴と響子はそれぞれの過去と向き合い、完全な和解や許しという単純な着地点ではなく、「傷を抱えたまま生を継続する」というリアルで重厚な答えを選び取ります。その圧倒的なリアリティと余韻を残す結末は、放送当時から現在に至るまで多くの視聴者に衝撃を与え、考察が絶えない名ラストシーンとして讃えられています。