傷のある梅を料理に使う際、もっとも重要なのが丁寧な下処理と傷みの進行度の見極めだ。食品加工業の現場でも厳しく管理されているように、雑菌の繁殖やカビの発生を防ぐ手順を徹底することが失敗を防ぐ最大の鍵となる。
まずは梅を優しく洗い、表面の汚れを落としたら、竹串を使ってヘタを綺麗に取り除く。ここまでは通常の梅と同じだが、ここからが傷梅特有のステップだ。黒く変色した部分や茶色く柔らかくなった打ち傷は、包丁の刃先を使って躊躇なく削り落とす。実の半分以上が腐敗しているものや、酸っぱい酒臭い異臭がするものは残念ながら廃棄すべきだが、表面の浅い傷や小さな黒点であれば、該当部分をカットするだけで何の問題もなく使用できる。削った後は水気を完全に拭き取り、アルコール度数35度以上のホワイトリカーで表面を消毒しておけば準備完了だ。