日野の魅力は、その驚異的な音域の広さと表現の幅にある。『オーバーロード』のアインズ・ウール・ゴウンのような重厚で威厳に満ちた絶対強者から、『バクマン。』の高木秋人のような等身大の青年、さらには冷徹なエリートまで、彼が演じるキャラクターの幅広さは他の追随を許さない。
なぜこれほどまでに異なる人格を演じ分けられるのか。業界関係者は「彼の徹底した役作りと、台本の裏にあるキャラクターの『呼吸』を読み取る能力」を挙げる。ただ声をあてるのではない。その人物がその世界でどう生きてきたのか、その歴史を声に乗せているのだ。