作者の青山剛昌がこの薬品に授けた「4869」という数字には、極めて精巧なミステリーの仕掛けが施されている。語呂合わせで「シャーロック(4869)」と読めるこの数字は、言わずと知れた名探偵シャーロック・ホームズへの敬意であると同時に、作中での組織のコードネーム「試作段階の愚か者(Shellingford)」とも深く結びついている。
小学館の発行する「週刊少年サンデー」誌上で長年にわたり連載が続けられる中で、こうした細部の暗号や伏線は一度たりともブレることがなかった。単なる偶然や後付けではなく、連載初期から緻密に計算し尽くされた設定群。それこそが、長期連載でありながら読者の考察意欲を衰えさせない最大の理由に他ならない。