2013年に発表された名盤『きくおミク3』に収録された本曲は、ボカロシーンにおける「ダークポップ」というジャンルを決定づけた作品でもある。主宰レーベルであるKikuo Sound Worksを通じて放たれた独自の音像は、東欧のアコーディオン民謡や無邪気なチンドン屋風のサウンドを取り入れながら、狂気的な世界観を見事に構築してみせた。
童話のような可愛らしさと、背筋が凍るような不気味さが同居するサウンドメイクこそが、きくおの真骨頂である。明るくポップなメロディに乗せて破滅的な歌詞が歌われるギャップが、聴き手の脳裏に強烈な違和感と中毒性を刻み込む。