40代半ばから本格化した俳優業において、リリー・フランキーは日本映画界に欠かせない唯一無二のバイプレイヤーとなりました。本格的な映画初主演作となった橋口亮輔監督の『ぐるりのこと。』(2008年)でブルーリボン賞新人賞を異例の年齢で受賞すると、その飾らない自然体の演技力が高く評価されます。
中でも映画監督・是枝裕和とのタッグは、日本映画史に残る傑作群を生み出しました。
- 『そして父になる』(2013年):カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。血のつながりと育ての親の間で揺れる人間味あふれる父親役を好演。
- 『万引き家族』(2018年):カンヌ国際映画祭最高賞「パルム・ドール」を受賞。社会の片隅で寄り添い合う疑似家族の父親役として世界中に強い印象を残した。
- 『怪物』(2026年):小学校の校長役として物語の深層に静かな説得力を与えた。
白石和彌監督の『凶悪』で見せた冷酷非道な殺人犯役から、是枝作品における市井の心優しい父親役まで、善と悪の境界を軽々と往来する演技の幅は、国内外の映画関係者から絶大な賛辞を集めています。