排卵期を過ぎると、女性の体内では妊娠の維持に向けた準備として黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が急激に増加する。この急激なホルモンバランスの変動こそが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの低下を引き起こし、自律神経や感情をコントロールする機能を大きく狂わせる根本原因だ。
日本産科婦人科学会の定義によれば、月経前の3〜10日ほど前から始まり、月経の発来とともに減退あるいは消失する精神的・身体的症状の総称を月経前症候群(PMS)と呼ぶ。国内の調査データでも、成熟期の女性の約7割から8割が何らかの症状を感じているとされる。つまり、目の前の彼氏に対して湧き上がる殺気立った怒りは、あなたの心が狭いからでも愛が冷めたからでもない。体内の脳内化学物質がもたらす不可抗力なのだ。