日本とは対照的に、MLBでは毎年シーズン中に何度もダブルヘッダーが開催されます。アメリカ本土の広大な国土による過密移動、年間162試合という長大なレギュラーシーズン、そして天然芝・屋外球場を重んじる文化から、雨天順延の試合を消化するにはダブルヘッダーが不可欠だからです。
MLBのダブルヘッダーには、興行形態によって大きく分けて2種類が存在します。
1つ目はトラディショナル・ダブルヘッダー(ストレートダブルヘッダー)です。第1試合終了後、およそ30分から45分程度のインターバルを挟んでそのまま第2試合を開始する伝統的なスタイルです。観客の入れ替えを行わないため、ファンにとっては1枚の入場券で2試合を丸ごと観戦できるお得な形式といえます。
2つ目は現代の主流となっているスプリット・ダブルヘッダー(昼夜別開催)です。昼に第1試合(デーゲーム)を行い、一度球場から観客を完全に退場させた後、夜に第2試合(ナイトゲーム)を開催します。球団側にとっては入場料収入を2試合分確保できるメリットがある一方、選手にとっては半日以上球場に拘束される過酷なスケジュールとなります。
また、MLBでは過密日程による選手の負担を軽減するため、「27人目の追加選手枠(27th Man)」という特別ルールが認められています。通常26人のアクティブ・ロースター(ベンチ入り枠)に、ダブルヘッダー開催日限定で1名追加登録でき、多くの球団は疲弊するブルペン陣を補うために救援投手を招集します。なお、パンデミック期間中に特例採用されていた「7回制ダブルヘッダー」はすでに廃止されており、現在は通常通り9回制(延長タイブレーク制あり)で行われています。