指原莉乃の歴史的快挙の裏で、観客の胸を最も強く締め付けたのが、2位となった渡辺麻友の存在です。前年の第7回で3位に終わり、強い決意を持って「1位奪還」を宣言していた渡辺は、175,613票という凄まじい票数を獲得しながらも、指原の背中に届きませんでした。
司会の徳光和夫からマイクを向けられた渡辺麻友が見せた表情は、悔しさを滲ませながらも、凛とした気品に満ち溢れていました。その総選挙スピーチで語られた言葉は、今もファンの間で伝説として語り継がれています。
「正直に言いますと、すごく悔しいです。やっぱり1位になりたかった。ですが、この2位という順位をいただいて、本当に悔いはありません」
そう語り始めた渡辺は、グループの未来を見据え、「今、AKB48はピンチだと思います。たくさんの先輩方が卒業されていき、今いるメンバーだけではカバーできない部分も出てきました」「私はAKB48を守り続けたいです」と、グループの看板を背負い続ける覚悟を力強く訴えかけました。自らの悔しさ以上にAKB48の存続と発展を憂い、後輩たちを鼓舞するその姿は、まさにファンが愛した「王道アイドル」の誇りそのものでした。