世界中のトップ選手がしのぎを削るオリンピックの舞台で、日本発のアニメ作品が選ばれる現象には明確な根拠があります。最大の要因は、1990年代から世界約80カ国以上で放映されてきたことによる圧倒的な世界的認知度です。欧米や旧ソ連圏の選手たちにとって、セーラームーンは幼少期にリアルタイムで夢中になった憧れのヒーローそのものでした。
さらに見逃せないのが作品の根底にあるテーマ性です。「愛と正義のために自ら戦う少女たち」というコンセプトは、過酷なトレーニングを重ねて己の限界に挑む女性アスリートの姿と完璧に重なり合います。誰かに守られるのではなく、自らの力で運命を切り拓くセーラー戦士のスピリットは、勝負に挑む選手たちの強力なメンタルアイコンとなっているのです。