SNSやレシピ相談サイトで頻繁に見受けられるのが、「冷蔵庫のエリンギに白いカビのような毛が生えてきたが食べられるか」という不安の声です。家庭での食品ロス調査でも、この白いモヤモヤをカビと誤認して廃棄してしまうケースが少なくありません。
結論から言うと、エリンギの表面や根元に現れる白い綿状のものは、カビではなく「気中菌糸(きちゅうきんし)」と呼ばれるエリンギ自身の菌糸体です。温度変化や湿度によって菌が再び活発化して伸びたものであり、毒性は一切なく、風味にも影響はありません。気中菌糸が出ているだけであれば、そのまま調理して問題なく食べることができます。
一方で、本当に腐敗して廃棄すべきエリンギには、明確な危険シグナルが現れます。
- 臭いの変化:酸っぱい臭い、ツンとする異臭、アルコールのような発酵臭がする。
- 触感の異常:指で触ると全体がブヨブヨと柔らかく、表面にネバネバしたぬめりがある。
- 変色:傘の裏や軸が全体的に濃い茶色や黒っぽくドロドロに変色し、水分が滲み出ている。
- 青・緑・黒の胞子:白ではなく、緑色や黒色の粉状の斑点が付着している(これは本物の有害カビです)。
水分過多の状態で密閉放置されたエリンギは内部から組織崩壊を起こします。少しでも異臭やぬめりを感じた場合は、加熱しても食中毒の原因となる可能性があるため、迷わず破棄する判断が賢明です。