一連の批判を理解するには、代表の山本葉月氏が打ち出してきた画期的な手法を知る必要がある。山本氏は、資金難に喘ぎがちだった従来の動物保護界に、持続可能な自立型収益モデルを持ち込んだ。保護施設にカフェ機能を併設し、来場者の入場料やグッズ販売で飼料費や医療費を賄う仕組みは、全国の保護団体に大きな影響を与えた。
このアプローチによって同団体は、行政からの引き取り数を飛躍的に増やし、数千頭規模の命を殺処分から救い出してきた。しかし、拡大路線と効率化を追求する運営手法は、「動物の命を扱う現場に効率主義を持ち込むことへの拒絶感」を抱く人々との間に決定的なギャップを生むことにもなった。理念の先進性と現場での運用リアリティの溝が、長年にわたる議論の種となっている。