閉鎖された今も、かつてこの地でクラブを振ったゴルファーたちの記憶には鮮烈な印象が残っています。兵庫県神崎郡福崎町に位置した同倶楽部は、播磨の豊かな自然地形を巧みに活かした18ホール・パー72の本格的な丘陵コースでした。
コースレイアウトの特徴は、自然の起伏を残した適度なアンジュレーションと、視覚的なプレッシャーを与えるハザードの配置にありました。フェアウェイは一見広大に見えるものの、落としどころを誤ると深いガードバンカーや法面(のりめん)に捕まり、緻密なコースマネジメントが求められる設計でした。特にグリーン周りは微妙な傾斜が施されており、高速グリーンに仕立てられたトーナメント仕様の日には、多くのシングルプレーヤーすらも3パットの苦汁をなめさせられたといいます。
当時の大手予約サイト(GDOや楽天GORA)に残るアーカイブや、インターネットコミュニティの評判・口コミを検証すると、次のような利用者の生の声が数多く記録されています。
「インターチェンジ(中国自動車道・福崎IC、播但連絡道路)からのアクセスが抜群で、大阪・神戸からでも通いやすかった」「バブル期に建てられたクラブハウスは大理石を贅沢にあしらった豪華絢爛な作りで、バブルの残り香を存分に味わえた」「コースの戦略性は高かったが、アップダウンがきつくカート道が狭いホールもあり、ショットの正確性が何より重要だった」
利用者の満足度は総じて高く、接待ゴルフから本格的な競技志向のラウンドまで幅広い層に愛されていたことがうかがえます。