高田馬場駅から歩いてすぐ、雑踏の中に佇む店舗の前には、今日も開店前から静かな列ができる。かつて「とんかつ=ロースかヒレか」という二者択一が当たり前だった時代に、部位ごとの味わいの違いを打ち出したパイオニアがここだ。リブロースの濃厚なコク、しきんぼの引き締まった赤身の旨味、かたさんかくの絶妙な脂の乗り——皿の上に並ぶ一切れ一切れが、異なる表情を見せる。
現在ではインバウンド需要の定着もあり、アジアや欧米からの旅行者が全体の半数近くを占める日も珍しくない。多言語の口コミサイトでも高評価を獲得し続け、東京のガストロノミーを代表するスポットとしての地位を不動のものにしている。