3月上旬の気象を支配するのは、大陸から張り出す冷涼な高気圧と、南海上から北上を試みる湿った暖気とのせめぎ合いです。2026年3月上旬の週間天気予報および気候傾向を分析すると、日本付近は偏西風の蛇行に伴い、低気圧と高気圧が3〜4日周期で交互に通過する典型的な春の遷移期に入っています。
気象庁発表の3月8日前後のアンサンブル予報資料によると、本州南岸沿いに前線を伴った気圧の谷が通過しやすい気圧配置となっており、太平洋側の地域でも雲が広がりやすく、局地的なにわか雨のリスクを抱えています。特に注目すべきは、日照の有無によって最高気温が前日比で±4℃〜6℃も激しく上下する点です。晴天が広がれば最高気温が15℃を超える春本番の暖かさとなる一方、雲に覆われて冷たい北東風が吹き込むと最高気温が10℃前後に留まり、真冬のような寒の戻りを実感することになります。
この極端な寒暖差を生み出す背景には、北極域からの寒気放出と海洋熱エネルギーの衝突という大気構造があります。朝の出勤・通学時間帯には放射冷却によって気温が5℃以下まで冷え込み、午後にかけて一気に昇温したかと思えば、夕方以降は冷たい突風とともに急速に冷え込むという、1日の中に「冬」と「春」が同居するメカニズムが働いています。