そもそもアナスタシア・ニコラエヴナは、ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世と皇后アレクサンドラの第四皇女として1901年に生まれた。一方のユリウス・カール・フォン・ヘッセンは、ヘッセン大公家の傍流に属するドイツ貴族である。両家はヴィクトリア女王の子孫を通じて濃密な血縁で結ばれており、アナスタシアの母アレクサンドラもヘッセン家出身だ。つまりユリウスはアナスタシアにとって遠い親戚にあたる。
2026年にこの関係が再燃した背景には、ロシア革命110年関連の特番や、ヘッセン家の私文書アーカイブがオンラインで一部公開されたことがある。報道各社の検証によれば、ユリウスとアナスタシアの間に直接の恋愛や婚約を裏付ける一次史料は確認されていない。にもかかわらず「アナスタシア ユリウス 結婚」という検索が伸びるのは、革命後の偽アナスタシア事件と、ヘッセン家の複雑な婚姻関係がネット上で混同されているためだ。