日本に暮らす私たちにとって、最も馴染みがあるのは「台風第10号」「台風第14号」といった発生順のナンバリングだ。これは昭和28年(1953年)の台風第1号から気象庁が採用している方式で、日本人にとって「今年何番目の台風か」が直感的に把握できるメリットがある。
だが一歩国外に出ると事情は一変する。アメリカをはじめとする英語圏では、かつて米軍が女性名(キャサリンやキティなど)を付けていた名残があり、現在でも「台風◯号」ではなく「Typhoon Shanshan」のような固有名詞で報道される。終戦直後、日本でも「アイリーン台風」や「キャサリン台風」といった米軍名が使われていた時期があったが、数字による管理の方が国民にとって整理しやすいという理由から、日本独自のナンバリング文化が定着した歴史がある。