このブームは日本国内にとどまらない。8月、俳句の聖地として知られる愛媛県松山市で開催された「国際高校生俳句スラム2026」には、世界20カ国から過去最多となる若者が集結した。従来の静寂を守る評定形式とは異なり、ビートに乗せて自身の英語俳句や日本語俳句を朗読し、観客の拍手と審査員のポイントで競い合うスタイルだ。
フランスから参加したルイ・デュポンさん(18)は、「SNSの文字数制限すら長すぎる。俳句は画像や動画を使わずに、脳内に直接イメージを投影するハイパースペシャライズドなメディアだ」と熱弁する。日本発の17音文化は、ショート動画で育ったグローバルな若者世代にとって、最もミニマルでエッジの効いた「言葉のアート」として世界へ急速に波及している。