2026年に入り、東広島キャンパスの空気感は一変した。次世代AI半導体の設計と高度画像処理アルゴリズムを組み合わせた最新研究プロジェクトが本格始動したからだ。学内に新設されたクリーンルーム型オープンラボには、大手電機メーカーや地元ベンチャーから出向してきた技術者たちが常駐する。産学の境界線はすでに存在しない。
「大学の講義で学んだ理論が、翌週には企業のプロトタイプ基板に組み込まれる。このスピード感は他では味わえない」。情報学科の4年生はそう語り、モニターに映し出された回路設計図を指さした。現場で求められるのは、教科書通りの回答ではなく、予期せぬトラブルに対処できる野生の直感と高度なデジタルスキルだ。