ブランドのアイコンとして長年愛されてきた「カービングバッグ(Carving Tribes)」が、いま再び熱烈な支持を集めている。メキシコの伝統的な職人が一点ずつ革に手彫りを施すこのバッグは、使い込むほどに艶と深みを増し、持つ人だけの経年変化を楽しめるのが真骨頂だ。
興味深いのは、かつてのファン層にとどまらず、20代前半のZ世代やデジタルネイティブ層がこのレザーアイテムに夢中になっている現象である。画面上の完璧で画一的な画像に囲まれて育った世代にとって、手彫り特有のわずかな個体差や革の匂い、使い込むほどに育つリアリティこそが「究極のラグジュアリー」として映っている。SNS上では愛用のバッグのエイジング過程を披露し合うコミュニティが自然発生的に拡大中だ。