彼女の最大の武器は、一度聴いたら忘れられないハスキーかつ力強いハイトーンと、感情の機微を緻密に描き分ける圧倒的なコントロール力にある。低音域での地を這うような叙情性から、サビで一気に解き放たれるエモーショナルなシャウトまで、その声域の広さと表情の豊かさはまさに驚異的だ。
最近のフェスやワンマンライブの現場に足を運ぶと、十代の若者から往年の音楽フリークまで、幅広い層が固唾をのんで彼女のステージを見つめている光景に出会う。型にはまった歌唱技術の見本市ではなく、喉から発せられる魂の叫びそのものが、世代を超えた共感を呼び起こしているのだ。