彼女のオリンピック史は、日本のモーグル界の歴史そのものと言っても過言ではない。高校生で出場した長野五輪での7位入賞を皮切りに、ソルトレークシティで6位、トリノで5位、バンクーバーで4位、そして現役ラストランとなったソチでも4位。5大会連続で世界のトップ8に入り続けた安定感は、世界の女子モーグル界を見渡しても極めて稀な記録だ。
この驚異的なキャリアの土台を作ったのは、やはり10代後半から20代前半にかけての猛特訓だった。当時、海外のパワーファイターたちに対抗するため、彼女は徹底的に下半身を鍛え上げ、ターン技術を磨いた。細身の体からは想像もつかないタフな滑りは、まさに北国・北海道や長野の雪山で培われた努力の結晶だった。