「あの日のスタジオは、立っているだけで汗が噴き出すような熱気でした」
現場の惨状をそう語るのは、撮影に立ち会っていた制作スタッフの一人だ。当日は朝早くから連続で緊張感あふれる長まわしのカットが重ねられており、空調設備の効きも極めて悪かったという。
「龍生さんはプロ意識が非常に高く、合間の水分補給すら惜しんで役に没頭していました。異変が起きたのは午後3時過ぎです。長台詞を言った直後、ふらりと足をすくわせ、膝から床に落ちたんです。スタッフが駆け寄ったときには顔面が蒼白で、声を発することも難しい状態でした。すぐさま服のボタンを外し、首元や脇下を氷で冷やしながら救急車の到着を待つしかありませんでした」(現場スタッフ)
現場での慌ただしい救護措置を経て、救急隊が駆けつけるまでの10数分間は息をのむ緊張感に包まれていた。無理な撮影環境がキャストの健康状態を圧迫していた実態が、関係者の生の証言から浮き彫りとなっている。