なぜ、強い絆で結ばれていたはずの二人は別々の道を歩むことになったのか。その引き金となったのは、皮肉にも佐々木氏の才能が広く開花し、業界内での需要が爆発的に高まった時期と重なる。
監督業という仕事は、単に映像を演出するだけでなく、数百人に及ぶスタッフのマネジメントや納期との孤独な戦いを強いられる。数ヶ月にわたり自宅に戻れない過密スケジュールが続く中で、二人の生活リズムは次第に乖離していった。決定的な対立や感情的な衝突があったわけではない。互いのキャリアと生き方を真摯に尊重し合った結果、夫婦という形に縛られ続けるよりも、それぞれの道を前進させることが最善であるという「建設的な選択」だったとされる。