世間一般において、この病気はしばしば「極度の綺麗好き」や「神経質な性格」と混同されがちだ。しかし、それは決定的に違う。強迫性障害の本質は、本人の意思とは無関係に湧き上がる「強迫観念」と、それを打ち消すために行わざるを得ない「強迫行為」の無限ループにある。
佐藤二朗が明かしたエピソードの中には、確認行為を繰り返すあまり、目的地にたどり着くことすら困難になるという描写もあった。これは性格の良し悪しや意思の強さの問題ではない。脳の認知機能が一時的にエラーを起こしている状態なのだ。彼がその苦しみを言葉にしたことで、誤解されがちだった病の本質が、ようやく正しく理解されつつある。