しかし、順風満帆に見えるAPUにも、時代の逆風は容赦なく吹き付ける。近年の歴史的な円安と日本の物価高は、アジア諸国からの優秀な留学生を惹きつけるインセンティブを変化させている。かつては「日本で学び、日本で就職する」ことが魅力的なキャリアパスだったが、今や欧米やシンガポールといった選択肢との激しい競合に晒されている。
大学側も手をこまねいているわけではない。返済不要の奨学金制度の拡充や、海外の提携企業とのインターンシップ制度の強化など、経済的なハードルを下げるための施策を次々と打ち出している。もはや「日本だから」選ばれる時代は終わった。APUという独自のコミュニティそのものの価値を、どう世界に提示できるかが問われている。