ステーキ文化の頂点に君臨するこの部位の価値は、圧倒的な「希少性」によって支えられている。牛1頭の体重はおよそ700kgから800kg。しかし、そこから採れるフィレ(ヒレ)肉自体が全体のわずか3%程度に過ぎない。シャトーブリアンは、そのフィレの最も太く、運動量が最も少ない中央部分だけを贅沢に切り出したものだ。
量にして一頭からわずか数kg、状態によっては1kg未満しか採れない。牛の腰から背中にかけて広がるこの筋肉は、日常生活でほとんど動かされることがない。だからこそ、筋組織が硬くならず、驚くべきシルキーな質感と柔らかさが保たれる。希少価値と圧倒的なクオリティ。この二重奏が価格を押し上げる最大の要因だ。