宗教法人はなぜ無税なのか?売買トラブルと解散命令の行方を追う

宗教法人はなぜ無税なのか?売買トラブルと解散命令の行方を追う

宗教法人はなぜ無税なのか?売買トラブルと解散命令の行方を追うに関するポイントを分かりやすくまとめました。詳細な解説をご覧ください。

宗教法人であっても、あらゆる事業が無税になるわけではありません。宗教法人法第6条および法人税法に基づき、宗教活動の維持運営資金を得るために行う「収益事業」には厳格に税金が課されます。法人税法で定められた34業種(不動産貸付業、物品販売業、宿泊業、駐車場業、結婚式場業など)を営む場合、一般企業と同様に確定申告を行わなければなりません。

ただし、ここにも一定の優遇措置が組み込まれています。一般企業の普通法人に対する実効税率に比べ、宗教法人の収益事業に適用される法人税率は22%(年800万円以下の所得部分は15%)という軽減税率が適用されます。さらに、収益事業から生じた利益の一定割合を宗教本来の活動(非収益部門)へ繰り入れた場合、それを寄付金として損金算入できる「みなし寄付金」制度(限度額は所得の20%または年200万円のいずれか大きい額)が認められており、税負担を大幅に圧縮できる仕組みが存在します。

また、世間で最も誤解されているのが「住職や代表役員の個人所得」です。宗教法人が得るお布施は非課税ですが、法人から代表役員や僧侶・牧師に支払われる役員報酬や給与は完全に個人の給与所得扱いとなり、源泉徴収による所得税や住民税、社会保険料が課税されます。法人名義の資産と個人資産の混同は、税務調査において最も追及される典型的な否認ポイントです。

佐々木 一輝
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佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。