「切るのが怖いなら、いっそのこと切らずに自然のまま育てたらどうなるのか?」という疑問を抱く人は少なくありません。大手知恵袋やSNSの園芸コミュニティを定点観測すると、「剪定しなかったら翌年も花は咲いたけれど、とんでもない姿になった」という悲鳴に似た報告が数多く寄せられています。
紫陽花剪定しないとどうなるのか。その結末は以下の3段階で進行します。
第1段階として、株の巨大化と木質化が進みます。枝の先端から毎年少しずつ伸びていくため、わずか2〜3年で大人の背丈を超える樹高2m以上に達します。上部だけに葉が茂り、足元は太く茶色い幹が剥き出しになる「タコ足状態」に陥り、庭の景観を大きく損ないます。
第2段階は、花数の減少と小輪化です。枝の数が過密になりすぎると、株全体のエネルギーが分散され、1輪あたりの花が手のひらサイズ以下に縮小します。
そして最終段階が、風通しと日照の悪化による病害虫被害です。内部に光が届かなくなった枝は枯れ込み、蒸れによって梅雨から夏にかけて「うどんこ病」や「ハダニ」「カイガラムシ」が大量発生します。庭の美観を保ち、健康な株を維持するためにも、年1回の剪定は植物の呼吸を整える必須の外科手術と言えます。
また、7月の剪定で切り落とした元気な枝は、捨てる必要はありません。この時期はアジサイの「挿し木」に最適なシーズンでもあります。充実した節を1〜2節残してカットし、葉の蒸散を防ぐために葉を半分に切って清潔な鹿沼土や赤玉土に挿しておけば、約3週間〜1ヶ月で発根率80%以上という高い確率で新しい苗を作ることができます。