政治家・二階俊博を語る上で、政策面における最大の足跡は観光産業の振興にある。自ら全国旅行業協会の会長を長年務め、業界の声を直接政策に反映させる強力なパイプを築き上げた。地方経済の活性化こそが日本の生き残り策であるという信念は、彼の揺るぎない持論でもあった。
コロナ禍で疲弊した地域経済を救済すべく強力に推進された「Go To トラベル事業」は、その最たる例だ。感染拡大リスクとの兼ね合いで激しい賛否両論を巻き起こしたものの、業界からの信頼と与党内での圧倒的な調整力で巨額予算を獲得してみせた。批判を恐れぬ突破力と利害調整の執念は、まさに彼ならではの政治スタイルだった。