同一月内に複数の医療機関にかかる場合や、1日のうちに病院と調剤薬局の両方を利用する場合の運用には、明確な優先順位が存在します。現場の実務指針において、病院 薬局 複数受診 記入順は「診察・処置を行った医療機関(医科・歯科)」が先であり、その処方箋を受け取って調剤を行う「院外薬局」が後と厳格に定められています。
例えば、月額自己負担上限額が5,000円に設定されている指定難病患者が、同月内に複数機関を受診したケースを検証してみましょう。すでに月内の累計支払額が3,500円に達していたとします。この日、A病院を受診した際の通常の2割自己負担額が2,000円だった場合、本来なら合計5,500円となりますが、上限額5,000円が適用されるため、A病院の窓口で実際に支払う金額は差額の1,500円にとどまります。この時点で月内の累計額は上限の5,000円に到達します。
続いて同日、A病院の処方箋を持ってC薬局を訪れた場合、すでに上限額を満たしているため、自己負担上限額 到達 0円が適用され、C薬局の窓口での支払いは一切発生しません。しかし、もし患者が薬局窓口で管理票の提示を怠ると、薬局側は上限到達の事実を把握できず、通常の自己負担分を請求してしまいます。この「薬局での出し忘れ」こそが、日常的な過払いトラブルの最大の原因です。