ダマスカスヤギの優れた血統を持つ個体は、オークションで凄まじい高値がつけられます。過去には品評会で優勝したオスや最高峰の種ヤギが、約3,000万円(約25万ドル)を超える価格で落札された事例も記録されています。
これほど高額で取引される理由は、単なる富裕層のステータスシンボルにとどまりません。家畜としての極めて高い実用性が背景にあります。ダマスカスヤギは、1頭あたり1日3〜4リットル以上という一般的なヤギを大きく凌駕する搾乳量を誇り、そのミルクはチーズなどの乳製品に最適とされています。さらに繁殖力も高く、双子や三つ子を産む確率が非常に高いことから、中東の過酷な乾燥地帯において「生きた財産」として莫大な経済価値を生み出し続けているのです。